学習障害の場合、その症状に特徴と傾向が見られます。
まず、未就学児童では学習障害であることが発覚しづらいのが特徴です。読む、書くという行為によって学習障害が顕在化するため、それらを行う機会が少ない就学前の段階では、目立った特徴が見られないということも影響しています。
次に、学習障害については知的障害や視聴覚障害との関連はみられないという傾向があります。知的な障害や視聴覚障害がないにも関わらず、読んだり書いたりすることに対して困難を伴ったり、学習の遅れが見られたりする場合には、学習障害の疑いが強いと判断されることになるでしょう。傾向としては、音読することを嫌がったり、黒板の板書ができないこと、また、文字がきちんと書けないなどが見られます。また、文字を書くことができたとしても、教師や親が見た時に判別がつかないほど雑である場合にも同様に学習障害だと判断されるケースもあるのです。
さらに、学習障害を要因として様々な精神的な問題を引き起こすこともわかっています。正しく学習することができないため、学習意欲が低下する傾向が強いのです。また、ADHDなどの発達障害との関連性も指摘されており、忘れ物がひどい場合や落ち着いて学習することができない子供もいます。このような傾向が強くなると、勉強についていけず、不登校になってしまうこともあるため、学習障害は早期に大人が気づき、適切な支援を受けることが大切です。